第104回全国高校野球選手権に初出場する南北海道代表の札幌大谷が27日、甲子園メンバー18人を発表し、ベンチ外だった宮田夢羽雅(むうが)投手(3年)が新たに加わった。「みんなが勝ってくれたおかげ。少しでもチームに貢献したい」と意気込んだ。

1年秋以来のメンバー入り。今春もベンチ入りするはずだったがコロナ禍の影響で外れ、夏も地区予選前にフォームを崩し登録18人から漏れ、6月の引退試合出場後は打撃投手などを務めていた。大会中に控え投手に負傷者が出たため、準決勝前に船尾隆広監督(51)から、甲子園出場が決まった場合にはベンチ入りの可能性があると伝えられ、25日に練習を再開していた。

最速135キロ、スライダー、チェンジアップ、カットボールを駆使する177センチの左腕。既に髪が伸び始めているが「もう1度、切ります。ここまで森谷が頑張ってくれた。苦しいときに少しでも力になれたら」と話した。

新潟大会決勝に進出している帝京長岡のエース茨木秀俊(3年)は札幌東シニア時代のチームメート。「もし勝ち上がったら対戦してみたい」と旧友との再会を思い描いた。【永野高輔】

○…札幌大谷は南大会優勝から一夜明け、札幌市内の同高グラウンドで約1時間半、調整した。チームは29日にPCR検査を受け、2日に関西入りし、3日の組み合わせ抽選に臨む。登録の18人に練習サポートの10選手、スタッフを加えた30人前後で現地入りする。船尾監督は「何が起こるか分からない状況。チームとして感染対策にも、しっかり注意を払っていきたい」と慎重に話した。