九州学院(熊本)が、先発全員マルチ安打の19安打14得点で帝京五(愛媛)に快勝した。 同校OBでヤクルト村上宗隆内野手(22)の弟、慶太(3年)は「4番一塁」で出場。5打数2安打で、第6打席は左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、兄ゆずりの非凡なパワーを見せた。

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九州学院は8回裏、村上慶の二塁打で大会最多タイとなるチーム1試合9人の複数安打を完成させた。9人マルチ安打は75年優勝の習志野が磐城戦で大会史上初めてマークし、85年には桑田、清原らのPL学園も記録。最近では05年の酒田南以来で、17年ぶり5度目となった。

村上慶は三塁打と二塁打で記録に貢献した。兄はプロ野球で新人王と本塁打王に輝いているヤクルト村上。「プロで新人王、本塁打王の家族が甲子園で長打」の例は過去にもあった。ヤクルトの前身国鉄で52年新人王、57年本塁打王の佐藤孝夫を父に持つ佐藤孝治(現城西国際大監督)が80年夏、早実の捕手として1年生の荒木大輔投手を好リードし、瀬田工戦で本塁打を放っている。【織田健途】