今夏の甲子園に出場した能代松陽がノースアジア大明桜を下し、秋季東北大会(10月10日開幕、山形)の出場を決めた。

能代松陽の1番バッター、大高有生主将(2年)がチャンスで燃えた。0-1で迎えた6回無死一、三塁。外角直球を仕留め、左中間を真っ二つに破る逆転の決勝適時三塁打を放った。この試合、初めての好機で勝負強さを発揮。チームの秋連覇に王手をかける一打を決めた。大高主将は「最後は気持ちだった。打球が左中間を抜けてくれてうれしかった」と、三塁ベース上で雄たけびを上げた。

打線は3回まで無安打に封じられ、5回までわずか1安打と沈黙。打線の援護がない中、先発したエース森岡大智投手(2年)が、気迫のこもった投球で流れを呼び込んだ。3回に2死からの3連打で先制点を許すも、4回以降は得点圏に走者を背負いながら、追加点は与えなかった。9回を投げ、5安打1失点の好投。140キロ台の直球にキレのある変化球を織り交ぜながら、7三振を奪った。森岡は「先制されても絶対に逆転してくれると信じて、投げることができた」と汗をぬぐった。

決勝は25日、横手清陵-由利の勝者と戦う。工藤明監督は「チームとして確実に進んできている実感があります。優勝にこだわって戦いたい」と力を込めた。