聖光学院(福島)が県勢初の単独優勝を逃した。1963年(昭38)の磐城以来の決勝で大阪桐蔭に敗れ、準優勝に終わった。三好元気外野手(2年)は「4番右翼」で出場。プロ志望届を提出した川原嗣貴投手(3年)から適時打を放った。

チャンスに燃えた。「センバツ王者」に初回から主導権を握られ、4点を追う3回2死二塁。三好がカウント0-1から痛烈な打球を中前にはじき返し、スコアボードに「1」を点灯させた。「(ボールに)食らいついていこうという思いで打席に入った。そういう思いが結果になったと思うのですごく良かった」と振り返った。

試合は敗れたが、名門の好投手からヒットを放ったことで心に火がついた。「(川原は)ストレートの伸びが良く、角度もある。速い変化球もあってすごい投手だと思った。対戦できたことはいい経験で感謝しかないので、今後もすごい投手と対戦できることに感謝して自分もレベルアップしていきたい」と語った。

今春のセンバツ、夏の甲子園をはじめ、これまで一緒に戦った3年生は引退。1、2年生は目標の「神宮大会出場」に向け、東北大会(10日開幕、山形)に臨む。三好は「3年生が果たせなかった東北優勝、神宮大会(出場)と言い続けている。自分たちの代で『どんどん(前に)進んでいくぞ」という気持ちを胸にこれから生活していきたい」と闘志を燃やした。