智弁和歌山(1位)が京都国際(2位)に逆転勝ちし、19年以来のセンバツ出場(20年は大会中止)に前進した。

初回、失策にバッテリーミスが絡んで京都国際に3点を先行された。重い空気を振り払ったのは、2本のアーチ。初回1死一塁で主将の青山達史(たつふみ)外野手(2年)が左中間へ高校29号2ランを放ち、反撃を開始した。

同点で迎えた5回、京都国際に1点を勝ち越されたが、その裏に4番の中塚遙翔内野手(2年)が高校15号2ランを右越えに運び、5-4と逆転に成功。8回に中塚の適時打などでダメ押しの3点を追加し、今夏の甲子園出場校対決を制した。

中谷仁監督(43)は「いやなスタートを切ってしまったんですけど、行くぞとのろしをあげてくれたと思います」と、まずは初回の青山効果に言及。

さらに中塚の逆転弾には「本当によく打ってくれました。昨年の徳丸君くらいから、4番は大きくてしっかり振ってくれたらそんなに結果にこだわらなくても勝負できるんじゃないかと。智弁和歌山のユニホーム見て相手投手、守ってる野手が、あの大きい体を見るといやだろうなと思って」と言い、21年全国制覇時の185センチ、91キロの4番・徳丸天晴内野手(21、NTT西日本)になぞらえ、中塚の178センチ、90キロの頼もしい体つきに大きな信頼を寄せた。

現チームにとっては不動の4番。「彼の持っているポテンシャル、スイングは経験を積めば本当にいいバッターになってくれる可能性を秘めている。本当の4番になってくれたら、強いなと思います」と、いっそう大きな期待感を寄せた。

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