加藤学園が初の決勝進出を逃した。放った安打は初回の内野安打と6回の中前打のみ。相手投手の110キロ台中心の直球が変化し、タイミングが合わず、凡退を繰り返した。太田侑希主将(2年)は「振りが大きかった。力不足。投手が頑張っていたので何とかしたかった」と悔しがった。

4回から2番手で登板した背番号10の吉川慧(けい)投手(2年)が、5回2安打無失点と好投したが、逆転できなかった。「低めに丁寧に投げ込めた。この冬に鍛えて、来年の春には、エースナンバーで140キロを超える直球を見せたい」と前を向いた。

米山学監督(44)は「来年の夏に向けて、基本に戻った練習をして、プレーの精度を上げたい」と話し、目標を夏の甲子園に切り替えた。2019年は東海大会4強で翌年のセンバツ(コロナ禍で中止)に初選出されたが、今回は地域性も考慮されるため、常葉大菊川に続いて加藤学園が選ばれるのは難しそうだ。【山口昌久】