今夏の甲子園で東北勢初の優勝を果たした仙台育英(宮城)須江航監督(39)が10日、仙台市内で「宮城県野球団体協議会」による優秀選手・優秀団体表彰式に出席し、各団体の理事長ら出席者にあらためて感謝の気持ちを伝えた。

須江監督 宮城県の代表として(今夏の)甲子園に出場させていただきましたが、前評判が高かったわけではありません。県大会では苦戦しながらの甲子園出場でした。だからこそ、甲子園の舞台で身の丈を理解して、自分たちのできることに集中して1戦1戦を戦えたのは県内で切磋琢磨(せっさたくま)できたからだと思います。みなさんと深い関わり合いの中で、私たちは活動でき、みなさんの努力や積み重ねてきたたまものが今回の優勝ということで間違いないなと感じることができました

東北勢の悲願でもあった甲子園初優勝は、東北一体となって打ち立てた金字塔だった。同表彰式では「優秀団体賞」に選出され、賞状とトロフィーを受け取った佐藤悠斗前主将(3年)は「素直にうれしいです。あらためて甲子園で優勝した実感が湧いて、特別なことだと感じました」と笑顔で振り返った。

今秋は2年ぶり12度目となる東北大会を制し、来春のセンバツ(3月18日開幕、甲子園)出場はほぼ確実。83年の池田(徳島)以来、史上5校目の「夏春連覇」にも期待が高まる。佐藤前主将は「プレッシャーとかは感じないで、自分たちらしく戦ってほしいなと思っています」と、新たな偉業達成に向かう後輩へエールを送った。【佐藤究】