東海大菅生(東京)は、4人の継投で城東(徳島)を破り、3回戦進出を決めた。8回から登板したドラフト候補、最速150キロ右腕・日当(ひなた)直喜投手(3年)は、甲子園デビューで全27球を魂の直球勝負で無失点。センバツでの白星は、準々決勝に進出した21年以来、2年ぶりとなった。

流れを引き寄せたのは、投手陣だった。

3回からは、島袋俐輝(りき=3年)が安定した投球で4回を被安打4の無失点。7回は末吉陽輝(3年)が3者凡退に抑えた。

8回からは、背番号1の日当がマウンドへ。球場表示では、この日は今大会最速となる148キロをマークした。「楽しかったです。チームの一体感があって、勝てたと思う」と話した。

「自分で決めていた」という全球直球勝負。宿舎で同部屋の北島蒼大捕手(3年)には話していなかったが、思いは伝わっていた。サインはすべて直球。首を1度も振らなかった。「まずは直球で全国デビューするべきだと思った」と2回を被安打1、1奪三振、2四球、無失点だった。

午前中は、チームメートがWBCの決勝を観戦する中、自分の調整に集中。初登板でしっかりアピールした。「東海大菅生の悲願の日本一が目標」と意気込んだ。

▲東海大菅生・日当のスカウト評

ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク「球は強い。なかなか日本人っぽくない規格外の体形で、楽しみ」

日本ハム・大渕GM補佐兼スカウト部長「初めて見たけど、迫力がありますね。変化球を投げるかと思ったんですが保留ですね」