どこよりも長く、実りのある春にする。花輪が平成に9-1で7回コールド勝ちし、初戦突破で16強入りした。村方優空(ゆら)外野手(3年)が「3番中堅」でフル出場し、先制適時打を含む4打数4安打4打点の大暴れ。背番号「10」右腕・山本諒承(りょうすけ、3年)が1失点完投で快勝に導いた。秋田中央は3投手が3イニングずつ投げる継投策が光り、大曲農に4-3で競り勝った。
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初戦の独特な緊張感は、村方には関係なかった。1回1死二塁、いきなりやってきたチャンスで「絶対に先制点を取りたいと思っていた」。相手右腕の初球、外角カーブに反応。体勢を崩さずに流し打ちし、左中間への適時二塁打で先制点を挙げた。第2打席は右前打で、3点リードの4回2死満塁は「チームを勝たせるバッティングをしたかった」。1ストライクから甘く入ったスライダーを中堅に運んで2点適時二塁打。この回一挙6得点で、6回はダメ押しの適時中前打でコールド発進に貢献した。
努力が実った。これまでは変化球の対応を苦にしていたが、冬季に約11メートルの距離から直球と緩い球を投げてもらい、ボールの見極めを磨く練習に取り組んできた。今大会初打席で早速結果を出したが満足はせず、4打席すべて初球か1ストライクを狙う積極的な打撃で4安打。小林洋介監督(36)は「いつも積極的に攻撃に向かってくれる子なので、自分の持ち味を生かして打席でやるべきことをやった結果」とねぎらった。
打線の奮起に山本が応えた。1回から3イニングを3者凡退。だが4回以降は毎回走者を背負った。大量リードの5回からは「キャッチャーを信じてやっていけば絶対『0』で抑えられる」と畠山陽希捕手(3年)のリードを信じ、制球重視で丁寧に投げ込んでアウトを積み上げた。
同校は来年4月、小坂、十和田の3校による統合が決まっている。「秋の大会が終わってからずっと東北大会を目標にして頑張ってきた。東北大会に出場したい」と村方。12日の3回戦はセンバツ出場の能代松陽戦。強敵を倒し続け、花輪が統合前最後の春に大輪の花を咲かせる。【相沢孔志】
○…秋田中央 エース右腕・沢橋晴人(3年)が1点リードの7回から3番手で救援登板し、3回1安打4奪三振無失点で好投した。同回は2死三塁の一打同点のピンチを右飛で切り抜け、8回は1番から3者連続三振。9回は3者凡退で逃げ切りに成功した。昨秋はワインドアップで投げていたが、今春はセットポジションから投球。フォームの安定感が増し、今大会は「真っすぐを低く抑え、要所を締めてボールの横と縦のズレをなくして3人で抑えていきたい」と抱負を語った。

