近江(滋賀)が金光大阪に1点差で敗れ、春の近畿大会で2年連続4強入りとはならなかった。

それでも、左腕の河越大輝投手(2年)が3回途中から好救援。多賀章仁監督(63)も「河越が県大会の決勝に引き続いて点を取られなかったのは非常に大きな収穫」とたたえた。

逆転を許した3回。2死一、二塁のピンチで3番手としてマウンドへ上がった。三ゴロに打ち取り打者1人で切り抜けると、4回以降はスコアボードに0を並べ続けた。「先頭を出さないことを意識した。丁寧に低め重視で投げた。緩急のピッチングがよくできていた」と納得の投球を見せた。滋賀県大会の決勝でも救援し、8回1/3を無失点。この試合でも好救援と2試合連続で結果を残し、「自信になります」と頼もしさが増す。

2学年上の先輩で西武に入団したOBの山田陽翔投手(19)と中学時代のチームメート。河越の近江入学も山田からの誘いを受けて決めた。「山田さんはピッチャーでもバッターでもチームに貢献していた。憧れの存在」と話す。

昨夏甲子園では背番号18でベンチ入りしたが、登板はなし。もちろんエースとして聖地で投げる思いは強い。「この夏は背番号1をつけたいし、甲子園のマウンドにも立ちたい。夏はさらに暑くなる。後半にバテないように一から下半身を作り直して挑みたい」。春の経験を夏につなげる。