鹿児島大会は準々決勝が行われ、鹿児島城西がれいめいを6-2で破った。ダイエー、阪神などでプレーし、首位打者にもなった佐々木誠監督(57)は就任6年目で初、チームとして8年ぶりの4強進出。高校通算49発で、投げては最速152キロの明瀬(みょうせ)諒介内野手(3年)は9回に3番手で登板し、1失点ながら試合を締めた。鹿屋中央は枕崎に7-0の8回コールドで勝ち、最速144キロの2年生右腕、谷口優人投手が6回2安打無失点で2年連続の4強に導いた。

二刀流でプロも注目する明瀬は、9回に一塁から3番手投手として登板した。2死二塁からこの日最速の149キロを相手1番に右越え二塁打にされ、1点を返された。ただ後続をきっちり二ゴロで片付け、ガッツポーズで雄たけびを上げた。

打っては1安打で、1回の頭部死球や2度の申告敬遠を含む3四球だった。最後は「監督から最終回、行くと言われ全力で行った」と課された役目に徹した。鹿屋中央との準決勝に向けて「チャンスでしっかり点を取るバッティングをして、ピッチャーではピンチの登板が多くなると思うので、しのいでチームに勢いをつけたい」と意気込んだ。

もちろん、主役は明瀬だけではない。先発は、こちらも明瀬に負けじと、右翼兼投手で4番の“三刀流”スラッガー、池野航太外野手(3年)だった。187センチの長身右腕で、最速144キロの直球とスライダー、カットボール、スプリットを駆使し、4回1安打無失点。「初回からストライク先行で良かったです」。高校通算27発の打撃では8回の適時打1本に終わったが、試合の流れをつくった。

エース右腕、芦谷原睦(あしたにはら・あつし)投手(3年)は5回に2番手で登板し、4回1失点と好投した。自慢の130キロ台カットボールで翻弄(ほんろう)して、5回から振り逃げを含む7連続で三振を奪った。7回まで「人生初」という3イニングで9奪三振をマークした。

それぞれ持ち味のある3投手の継投で勝ち上がり、佐々木監督は「ピッチャー陣がよく踏ん張ってくれた」とたたえた。18年1月に就任してから夏の4強は初めて。そして初の夏の聖地まであと2勝に迫った。「てっぺんを狙っているので、ここでは喜べない」。そう気を引き締めた元プロ選手の指揮官の熱いタクトにナインが応えてみせる。【菊川光一】