04、05年の夏甲子園連覇を誇る駒大苫小牧は、6番瀬野創太郎一塁手(3年)が4年ぶりの4強入りに大きく貢献した。2回先頭の第1打席。「真っすぐを待っていて内角に来たので打った」と、体を回転させながら強振した。打球は右翼フェンスを越え着弾。公式戦初本塁打で先制点をもたらした。

2点リードの7回は、2死一、二塁でライトへ2点適時二塁打。「次につなぐという意識だった」と変化球をはじき返し、4点差をつける貴重な一打を放った。2安打3打点で打線のキーマンとなった。

新チームから打撃リーダーを任されている。佐々木孝介監督(36)とは普段から打撃の練習メニューなどを話し合う機会がある。この日朝には監督からハッパをかけられた。1回戦の北照戦で2打数無安打。「頼むぞ」と書かれたラインメッセージが届いた。「任せてください」と返信。「期待されている分、応えたい。今日こそはという気持ちで臨みました」と結果を出した。

04年に同校が初めて全国制覇した時の主将、佐々木監督のもとで野球がしたいという希望で、北見から駒大苫小牧に入学した。現3年生は、甲子園で2連覇した05年度生まれの学年。瀬野は映像を通して、当時甲子園で活躍する佐々木監督ら先輩の姿を見て刺激にしてきた。

4年ぶりの4強に佐々木監督は「4年ぶりですか。長いですね、4年って。ここからじゃないかと思っているので、過去の反省も踏まえつつ、しっかり準備をしたい」と話した。次は5年ぶりの決勝進出を目指し、春全道王者の北海と対戦する。24日の準決勝から舞台はエスコンフィールド北海道に変わる。瀬野は「やってきたことを変えることなく自分たちの野球を貫きたい」と気持ちを高める。16年ぶりの甲子園まであと2勝だ。【山崎純一】

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