高校通算140本塁打を誇る花巻東(岩手)のプロ注目スラッガー、佐々木麟太郎内野手(3年)がスタメン復帰した。

20日の3回戦は背中の張りでベンチスタートも、この日の準々決勝・盛岡誠桜戦は「3番一塁」でフル出場。2打数無安打1四球で快音は響かなかったが、チームは4強入り。佐々木洋監督(47)は「ここから上がってきてくれれば」と期待を寄せた。

大物ぶりを見せつけた。4点リードの6回2死一、二塁。打席に立つと、相手は申告敬遠による満塁策を選択した。後続に連続適時打が生まれ、結果的に作戦失敗。万全の状態でなくても存在感は際立っていた。

この日は4球団5人のスカウトが視察した。ソフトバンク作山スカウトは滞空時間の長い4回の一邪飛に目を見張った。「高校生レベルではない時間の長さだった。あのフライを見るだけでも、ものの違いが分かる」と評した。現時点で進路は明言していないが「これから球界を代表する選手になる可能性がある」。上位候補の1人としてマークしていく姿勢を示した。

岩手大会は昨夏王者の一関学院が準々決勝で姿を消し、花巻東を除く4強の顔ぶれはすべて公立校となった。甲子園まであと2勝。麟太郎の夏はまだまだ続く。【山田愛斗】

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