大阪桐蔭が17安打18得点で7回コールド勝ちし、近畿大会出場を決めた。

1番の境亮陽(りょうや)外野手(2年)が先頭打者弾で口火を切った。「初回に先頭が出れば点につながる。塁に出ようと思って、思い切りいきました」。3球目のやや内角に入ったスライダーをライトスタンドへ放り込んだ。高校通算7号は公式戦初の先頭打者本塁打となった。「勢いづけられて良かった」と納得したが、生還後は鋭いまなざしで、次打席で待つ徳丸快晴外野手(2年)の元へ。「1点だけじゃあかん。もっと攻めて行こう」。仲間を鼓舞し、初回の一挙5得点につながった。

境は足も大きな武器。陸上でJOCジュニアオリンピックカップに出場した経歴を持ち、100メートル走のベストは11秒06。高い身体能力でリードオフマンの役割を果たし、「塁に出ればチームが勝つ力になれる」とやりがいを感じている。

来秋のドラフト候補。走攻守にプロの評価が高く、すでに動向を追いかけているスカウトもいる。先輩のロッテ藤原恭大、中日根尾昂に憧れ、入学を決意した。同じ舞台での活躍も視野に入る。

だが、まずは8日決勝戦での活躍を誓う。相手は今夏の大阪大会決勝で敗れた宿敵、履正社。「決勝で負けて悔しい思いから新チームがスタートした。練習から厳しくやってきた。ここから勢いづけてやっていきたい」と闘志を燃やした。

 

◆境亮陽(さかい・りょうや)2006年(平18)4月21日生まれ、岐阜県大垣市出身。荒崎野球少年団で野球を始め、西部中では岐阜南ボーイズに所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。今秋から背番号7。50メートル走5秒8、遠投105メートル。投手として最速140キロ超。181センチ、75キロ。右投げ左打ち。両親と姉。