高崎健康福祉大高崎は7回、先頭の四球を足掛かりに、打者8人で3点を奪った。終盤にリードを4点に広げ、ぐっと勝利を近づけた。4番でこの回、適時打を放った箱山遥人主将(3年)は「投手の球数が100球に乗った回は攻め時と教わって。ここは絶対、勝負だぞってところを全員で認識して、独り善がりにならずに低い打球、強い打球を心がけた結果だと思ってます」と胸を張った。

見事な集中力は、日本の伝統、“あれ”のたまものだった。2週間ほど前から、チームで座禅を取り入れた。遠征先の学校にいた僧侶の人から教わった。この日も甲子園の室内練習場で行った練習冒頭、みんなで足を組み、1点を見つめ集中した。3分ほどだったが、箱山は「甲子園という舞台にも、心があまり動かされることなくできました」と効果を実感した。

青柳博文監督(51)は「高校生は結構、勢いで言っちゃいます。1回、心を鎮めて冷静になってから。本当は10分ぐらいしたい」と狙いを説明。中盤までは思うような攻撃ができなかったが、耐え抜いた。次戦へ「今日みたいに粘り強く1点、1点といきたいですね」。“カツ”不要の戦いを目指す。