21日、青森山田は京都国際との初戦を迎える。「青森山田 センバツ1勝、その先の日本一へ」最終回は不動の1番打者・佐藤洸史郎外野手(2年)です。青森山田リトルシニア出身の俊足外野手は昨秋の県大会、東北大会、神宮大会10試合で打率4割2分1厘。7試合で第1打席に出塁し、6試合で先制のホームを踏むなど、リードオフマンとしての役割を十二分に発揮している。京都国際戦でもチームの起爆剤となり、先制点をもたらす。【取材・構成=濱本神威】

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昨秋は東北大会まで9試合連続で1本以上ヒットを打つなど16安打。本塁打1本、三塁打2本と長打力も発揮。だが、センバツから採用された低反発バットに「ヒットが出づらい。長打も出にくいと思う」と不安を口にした。2月中旬の合宿で屋外で初めて低反発バットの感触を確認。「全然ダメでした。室内では飛んでいると感じていた打球も、外では飛んでいなかった」。打球音と手応えのギャップに違和感があったが、「とにかくゴロを打ってエラーを誘ったり、ヒットを打ちたい。もっと強く振って、低くて強い打球を」と切り替えた。守備では、「悪い体勢での送球が良くない」とまだ粗さがあるが、走力を生かした守備範囲の広さは魅力。持ち味である「思いっきりプレーすること」を大事に、聖地では攻守で躍動するつもりだ。

中学2年の夏、先輩らの日本一を見て、「3年生でも日本一を取る」と宣言。翌年、その言葉通りに2連覇を達成した。甲子園に向けて、「野球を始めてから、1番行きたかった場所。行くからには日本一を目指して全力でプレーしていきたい」と、中学同様に「日本一」を宣言した。「打率4割を打って、先頭で出塁して、チームを勢いづける。全力で楽しんでプレーしていきたい」。青森山田悲願のセンバツ1勝は、佐藤洸の出塁からスタートする。

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