日大山形の最速146キロ右腕・児玉寛大(ひろと)投手(3年)が4強入りを呼び込む投球を披露した。
山形中央戦の6回、一打勝ち越しのピンチで登板して火消しに成功。この日最速は144キロの速球に加え、スライダーなどの変化球も低めに集め、3回1/3を無失点に抑えた。夏は2試合に投げいまだ無失点。NPBのスカウトも視察した中、一皮むけた姿を印象付けた。
宮城大会は8強が出そろった。東陵が第3シードの利府に逆転勝ち。この夏、背番号「2」をつかんだ大堀桂新捕手(2年)の決勝打で接戦を制した。昨夏準Vの東北学院榴ケ岡は宮城農を6-1で下した。
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日大山形・児玉は同点に追いつかれた直後の6回からマウンドに上がった。2死三塁と一打勝ち越しのピンチで、エースは燃えた。「ここで負けられないというか、調子以上の力は出せたと思います」と、気迫がボールに乗り移った。全球真っ向勝負。相手打者を142キロ速球で三邪飛に打ち取り、「同点にされチームの雰囲気が沈んでいたので、自分が抑えて流れをもっていくことはできた」と白い歯を見せた。
夏は出番を問わず安定した投球を誓う。もともと7回からの登板予定だったが「しっかり準備はできた」と対応した。大会前の練習試合から、自身の登板予定の2、3回前にはキャッチボールやブルペンでの投球練習を行う。段階的に出力を高めていくことで、万全な状態で投げられるようになった。先発した初戦で4回無失点。救援のこの試合は3回途中をゼロに抑え、調整力の高さを示した。
昨夏の甲子園を経験し、今年もドラフト候補として注目を浴びる。ライバル校の警戒が強まるが「打たれない速球」で相手を上回る。左足を上げてから踏み出すまでゆったりと体重移動し、球をリリースする瞬間に力をこめる。そのことで「打者の手前でボールが伸びるようになった」。速球を生かすため、春季大会以降は変化球も握りから見直し「制球力とか精度が増した」と自信がついた。
日々、成長するエース。荒木準也監督(54)は「やっぱりいい速球を投げるし、変化球もすごく切れている。自分の最高のボールを投げられるのが児玉」と太鼓判を押す。2年連続の甲子園まであと2勝。日大山形には、チームの誰もが認める、揺るがぬ大黒柱がいる。【田口元義】

