<センバツ高校野球:甲子園練習>◇19日

 春の選抜高校野球大会を前に、試合中に地震が発生し、避難する際に多数の観客が負傷したという想定で訓練が行われた。

 球場スタッフら約300人が参加し、午前10時半ごろ、震度6弱の地震発生と大津波警報の発令を知らせる場内アナウンスが流れた。警備員らがスタンドに向かって「その場で待機をお願いします」と繰り返し呼び掛けた。多数の観客が避難途中で転倒し、自力で歩けなくなった場合を想定し、担架などで場外に搬送する訓練を実施。津波対策として、外に避難した観客を海抜の高い北へ逃げるよう呼び掛けた。

 甲子園球場によると、避難訓練は毎年、春と夏の高校野球の大会前に実施。球場は2007年からの改修で、阪神大震災クラスの揺れに耐えられる構造になっている。

 近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震で、西宮市は最大震度6弱、約5メートルの津波が来ると国は試算している。

 22日から始まる選抜高校野球大会では、球場スタッフら約300人が、警備などに当たる。