背番号18の主将がレギュラー奪取のキャンプを迎える。今春のセンバツ甲子園(3月23日開幕)に出場する北海(北海道)は16日、合宿地の静岡・浜松入りした。

 西尾匡人外野手(2年)は野球部111年の歴史で史上2人目のレギュラーではない主将で、昨年秋は背番号18だった。チームをまとめながらも、この合宿で左翼レギュラー取りに懸ける。

 西尾は「すべての力を発揮してレギュラーの座をつかみたい」と決意を胸に現地に入った。今回の静岡遠征には2年生全員28人、1年生は25人の中からエース玉熊将一投手ら6人が選ばれた。34人が18人の登録選手、そしてレギュラーを争うサバイバル合宿。「起きてから眠るまで、充実した1日にしたいし、1球、1球への意識を大事にする」と氏家崚、石川圭太(ともに2年)らとの左翼争いに意欲を見せた。平川敦監督(39)も「チャンスは十分」と見守る。

 西尾は昨年夏、新チーム結成時に「この男しかいない」と平川監督と坪岡英明部長(41)から主将に指名された。秋はスローイング力の差でレギュラーに届かなかった。しかし、試合では三塁コーチャー、伝令役、適切でかつ明快な言動でチームを引っ張り、優勝に貢献した。17日から5日間の静岡合宿は、屋外のグラウンドで1日8時間の実戦練習で野球勘を取り戻すのが目的。西尾にとっては春の甲子園でプレーするためにも大事なキャンプになる。【中尾猛】