<全国高校野球選手権:作新学院11-1福井商>◇8日◇1回戦

 作新学院(栃木)が、元巨人の江川卓氏(56=野球評論家)を擁した73年以来、38年ぶりの夏の甲子園白星を挙げた。<73年夏の作新学院>

 ◆1回戦(8月9日○2-1柳川商=延長15回)センバツで大会新記録の60奪三振を樹立した江川卓が登場。6回に1点を失い、練習試合を含めて連続無失点は145回で止まったが、7回に味方が失策がらみで同点に追いついた。15回2死一、二塁から1番和田の中前安打でサヨナラ勝ち。江川は15回を219球で完投し、23奪三振。日本列島は江川見たさのファンがテレビにクギ付けになり、関西電力が大手会社にエスカレーターと冷房のストップを要請するなど全国で騒動となった。

 ◆2回戦(同16日●0-1銚子商=延長12回)江川と銚子商・土屋の投げ合い。両軍無得点の12回裏、雨によるボールの滑りを気にした江川は四球、安打、四球で1死満塁とし、フルカウントからの6球目を高めに外して痛恨の押し出し四球。サヨナラ負けで甲子園を去った。観衆5万6000人。