<全国高校野球選手権:甲子園練習>◇4日

 第96回全国高校野球選手権(9日開幕)の北北海道代表の武修館が甲子園練習に臨んだ。雨によるグラウンドコンディション不良で、人工芝でウオーミングアップ後、室内練習場に場所を移して打撃練習などを行った。

 初出場の武修館は行進練習から、甲子園練習のウオーミングアップを開始した。三塁側ファウルグラウンド内で全員が2列になって「いっち、にー」の掛け声とともに息のそろった行進を披露。腸腰筋のトレーニングとして日ごろから取り入れており、小林正人監督(26)は「足を大きく上げてそろえることで、気持ちも統一することができる」。本番の舞台でも、いつも通りを意識した。

 開会式のプチリハーサルにもなった。9日の開会式では北北海道代表として、出場49校中、先頭で入場する。土のグラウンドを歩くことはできなかったが、景色は肌で感じた。中村祐斗内野手(3年)は「毎日練習でやっているので、行進には自信がある。『おぉ~』という歓声を聞きたい。イメージはばっちり」と会場を盛り上げるつもりだ。

 ナインは憧れの聖地に感激。千葉祐也主将(3年)は「やっぱり迫力が違う」とチームメートと一緒にスタンドを見上げた。今大会の最年少監督も「球場に着いた瞬間、身震いした。こんなところでやれるんだなと。ありがたい」と選手と同じく胸をつまらせる。だが、出場がゴールではないことはわかっている。「1戦必勝です」と指揮官は気を引き締め、球場を後にした。【保坂果那】