<高校野球南埼玉大会:市川越1-0朝霞>◇13日◇2回戦

 南埼玉大会で12日に延長15回を1-1で引き分け、再試合となった第1シード市川越が朝霞に1-0で完封勝ちした。

 2日連続の息詰まる投手戦だった。0-0の8回1死一、三塁。市川越のエース井口拓皓(たくあき=3年)が機敏なフィールディングで相手スクイズを本塁で封殺した。その裏、1死二塁から4番川畑雅裕内野手(3年)が、朝霞・村山聖(さとる=3年)の甘いスライダーをたたき、左翼線への適時二塁打。待望の1点を挙げた。

 前日は3回を5安打3四球1失点だった井口が、この日は8回3安打無失点。前夜、ビデオでフォームを確認し、タメをつくるように修正した。3投手のうち先発を決めかねていた新井清司監督(52)に先発を志願。「『おまえに任せた』と言われて、気合が入った。こういう試合に勝つと勢いがつく」と表情を引き締めた。同監督は「初戦を勝って感激して泣いたのは初めて」と目尻を下げた。優勝争いのライバル聖望学園が初戦敗退。2日がかりの激闘を制して、V候補に弾みがついた。