<高校野球和歌山大会:智弁和歌山5-3日高高中津分校>◇24日◇決勝

 決勝に進めば負けない智弁和歌山が“神話”を継続し、4年連続16度目の夏甲子園を決めた。初戦から4戦連発の4番坂口真規一塁手(3年)が、3回に先制の中犠飛。1点リードの7回は中前適時打で3点目を追加した。5戦連発はならなかったが「ホームランで勝てる訳じゃない」と満面の笑みを浮かべた。

 6月中旬に右足を疲労骨折した。母文枝さん(40)に「もうヤバい…」と弱音も吐いた。今も痛み止めの薬を飲まないと、通常の歩行にも支障がでる。それでも大会新記録の4本塁打。12打点を稼ぎ、打率4割4分4厘と大暴れした。

 昨夏は仙台育英の佐藤由(現ヤクルト)から1発を放ったが、1回戦で敗退している。最後の夏は勝利にこだわる。高嶋仁監督(62)は現在、甲子園通算53勝。今夏、優勝すれば元PL学園監督の中村順司氏(名商大監督)の58勝を抜いて歴代1位の59勝となる。坂口は「先生にはお世話になった。最高の形で終わりたい」と言い切った。