<全国高校野球選手権:履正社4-1天理>◇12日◇2回戦

 天理(奈良)の左腕沼田優雅投手(3年)は傷だらけだった。1回に海部の打球を右前腕部に受け、3回には山田の打球を前胸部にもろに食い、6分間、アイシングなどの手当てを受けた。小刻みに4点を失い、7回を投げ終えて森川芳夫監督(54)にのどの違和感を訴え、自ら降板を申し出た。それでも、投球への影響は「全然なかった」と強がった。部員の不祥事による謹慎処分から復帰した森川監督が指揮を執ったが、好機であと1本が出ずに春に続いて初戦敗退。同監督は「内野ゴロでも点が入る場面が2度もあったのに…。あまりにも雑な野球をした。もうこういうチームは作りません」と苦笑いだった。