MLBの「ロンドンシリーズ」が2019年以来、4年ぶりに開催されました。今回はカブスとカージナルスの組み合わせでしたが、2試合とも5万人を超える観客が詰め掛け、盛況で終わりました。

コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、「野球の国際化」を重要テーマとして掲げており、コロナ禍が収束したこともあり、今後も積極的に推進するものと見られています。すでに、来季はジャスティン・バーランダーや千賀滉大が所属するメッツと、ブライス・ハーパーらスター選手が並ぶフィリーズの間で2試合行われることが発表されています。

ヨーロッパで野球ファンが増えることは喜ぶべきことですが、一方でビジネス的な興行重視の側面があることも否定できません。第1回の19年は「ヤンキース-レッドソックス」と両老舗球団の対決でしたが、試合は「17ー13」「12ー8」と、ラグビーのようなスコアになりました。関係者の間では、米国内の公式球とは異なるボールが使用されたためと言われており、空前の乱打戦となりました。

特に、第1戦はレッドソックスの先発で16年サイ・ヤング賞のリック・ポルセロが1/3回6失点でKO。ヤンキースの先発田中将大も2/3回で6失点と、実力者2人゛が1イニングも持たずにKOされた時点で、だれもが疑問を持ち始めましたが、試合は進行するしかありません。結局、第1戦は1回だけで58分、計4時間42分、第2戦は4時間24分の長時間試合となりました。その2試合で野球の魅力が伝わったかは、はなはだ疑問ですが、後の田中が「あの試合の自責点だけは除いてほしい」とこぼしていたのもうなずけるような「興行」でした。

MLBは今後も「ロンドンシリーズ」を継続する方針で、人気球団、スター選手を優先させて組み合わせを決めるものと見られます。となると、次のターゲットは世界的スターとなった大谷翔平が有力視されます。その時点で、大谷がどのチームのユニホームを着ているのかは不明ですが、ロンドンでも大谷の「ショータイム」が見られる日は近いような気がします。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)