【アナハイム(米カリフォルニア州)6日(日本時間7日)=斎藤庸裕】「平成の怪物」西武松坂大輔投手(40)がかつて所属したレッドソックスを相手に、エンゼルス大谷翔平投手(27)が、今季4勝目を挙げ日米通算50勝を飾った。今季最長タイの7回を投げ、5安打2失点。「2番投手」で打者でも出場し、1回には同点の適時二塁打を放つなど投打で活躍。前半戦ラストのリアル二刀流での登板を勝利で飾り、13日(同14日)のオールスター戦へ向けて弾みをつけた。
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二刀流の怪物は健在だ。大谷が松坂の古巣レッドソックスをねじ伏せた。米国時間で朝8時ごろ、「松坂引退」のニュースが報じられたが、ナイターの試合に集中し、登板を終えるまで耳にはしなかった。試合後、大谷は「今知ったのでちょっとびっくりはしているんですけど…」と明かし、率直な思いを口にした。
「目標にされるような投手だったと思うので、残念だなと思う気持ちはもちろんありますけど、今までプレーしてきた、そういうものは僕も勉強してきているので、投げている姿というのは忘れないと思います」
横浜高のエースとして甲子園で春夏連覇を達成した98年、大谷はまだ4歳。「メジャーリーグの記憶の方が強い」と言い、印象に残っていることは「ジャイロボールですかね」と笑顔で明かした。「僕は投げられると思って子供の頃、真剣にやってましたけど。今はちょっと僕の実力では難しいなと(笑)」。魔球習得は断念したが、自身のスプリットがジャイロ回転していると指摘を受けると「てことは、ジャイロスプリッターでいいかなと思います」と笑って切り返した。
ただ、この日の試合で魔球スプリットは89球中、11球と抑えめだった。「ムキに三振を取らないように気をつけてたので、いい感じの球数で調整できましたし、ゲームメークとしては悪くない試合だった」。最速98・5マイル(約158・5キロ)の直球を中心に攻め、約109キロのスローカーブで最大49・5キロ差の緩急も使った。7回まで5安打2失点の力投。「リズム的にもテンポとしても良かった」と満足そうに振り返った。
前半戦ラストのリアル二刀流は、投打でチームに貢献。日米通算50勝に到達したが「1試合1試合、ベストの状態で毎試合臨めるように、継続して、シーズン通してできるように」と気を引き締めた。平成の怪物が一線を退いた一方で、新たな怪物は二刀流としてメジャーで大活躍。怪物の歴史はまだまだ終わらない。
▼大谷が7回2失点で4勝目。メジャーでシーズン4勝は、1年目の18年に並ぶ自己最多タイ。通算では8勝目で、日本での42勝と合わせて通算50勝に到達。大谷は通算126本塁打しており、「50勝+100本塁打」を記録したのは、MLBではベーブ・ルース(94勝、714本)だけ。ちなみにプロ野球でも、西沢道夫(中日=60勝、212本)しか達成していない。



