レッドソックス吉田正尚外野手が憧れの打者の前でヒットを放った。敵地フィリーズ戦に出場し、4打数1安打と、現時点ではメジャー最長となる15試合連続安打まで記録を伸ばした。

待望の舞台だった。同じ左打ちの強打者、フ軍ハーパーは、憧れの存在。オリックス時代には、同じ背番号「34」をつけ、愛犬に「ハーパー」と名付けるほどの大ファンだった。だが、ハーパーが昨年11月に右肘のトミー・ジョン手術を受けて離脱。当初の予定では不在の可能性が高かったものの、驚異的な回復で2日に復帰。吉田との「競演」が実現した。「自分もついにここに来たかと思った。ハーパーが(ケガから)帰ってきたことで、歓声がすごく、少し雰囲気にのまれそうになった」。

それでも、打席では冷静だった。3回無死一塁では、時速96マイル(約155キロ)の速球を右前へ運び、チャンスを拡大。追加点を呼び込んだ。競り勝ったレ軍は7連勝。「チームが勝てたことが一番大きい。得点に絡むことは引き続きやっていきたい」。立場は新人ながら、吉田の言葉には中軸としての自覚がにじんだ。