今はロッテと西武で監督を務める2人は当時、西武ナインとして松坂大輔投手(34)とともに戦っていた。当時を振り返ってくれた。

 当時西武のベンチにいたロッテ伊東勤監督(52)の話。

 「印象に残っているのは、やっぱり(デビュー戦での)片岡の三振だね。その後も、よく放送された、あれ。150キロ以上出てたでしょ。え? 155キロも出てたんだ。松坂は、あの時代に、速球で押していたよね。変化球も良かったけど、直球を使っていた。あいつの直球は、あの頃のが一番良いよ。直球の質としてね。スピードだけじゃなく、キレも含めて、全てにおいて、あの頃が一番良かった。困ったら直球を投げていたから。今、あいつが150キロ出しても、質が違うよね。スピードは150キロあったとしても、違う。(直球の質が落ちた)その分、変化球を使った投球術を身につけたということなんだろうね。オーラも違った。入ってきてすぐ、キャンプのブルペンで見た時から高校生じゃないなと思った。普通は、高校出の感覚があるんだけど、そんな感じじゃなかったね。三振を取った時は、すごいどよめきだったよ。ベンチにいたから、それは聞こえたね」。

 代打で出場し2打数2安打だった西武田辺徳雄監督(48)の話。

 「あんまり覚えていないな…。乱闘寸前? オレは三塁手だったけど、そんなことあったっけ? とにかく速かったな。キャンプ中の時に目慣らしで、打席に立ったけど、これが高校生の球かと驚いた」。【矢後洋一】