ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手(30)が、パ・リーグ新記録となるデビュー9連勝を飾った。5者連続三振を奪うなど、4回まで完全投球。5回には1死満塁のピンチを迎えたが、得点を許さず。8回無失点、10奪三振の好投で、デビュー8連勝を飾った稲尾和久(西鉄)、愛敬尚史(楽天)のリーグ記録を抜いた。

 「勝ってマジックを1つ減らすことを考えていた。(連勝は)1人ではできないので、チームメートの力を借りて、次の試合も集中して臨みたい」

 13、14年の2年間プレーした韓国サムスンでは2年連続優勝を経験。だが、レギュラーシーズンではビールかけはなく、韓国シリーズを制した試合で、球場でフェンス越しにシャンパンファイトを行っただけだった。「ビールかけは初めて。楽しみ」と日本での優勝を待ち望んでいたが、この日はお預け。それでも「優勝は明日(17日)勝ってすればいい。素晴らしい瞬間が訪れると思うので、ファンの皆さんとお祝いしたい」と、声を弾ませた。【福岡吉央】

 ▼バンデンハークが無傷の9連勝。すでに7連勝で更新した来日1年目の外国人投手の開幕最多連勝をさらに伸ばした。外国人のシーズン最多連勝は64年スタンカ(南海)の11連勝で、9連勝以上は7人、9度目。来日1年目では10年ケッペル(日本ハム)に並ぶ最多となった。日本人投手を含め、デビュー9連勝以上はプロ野球5人目で、パ・リーグでは初めて。