銀行員からプロ野球選手へ転職した男が、16年には再度のモデルチェンジを遂げていた。地元七十七銀行出身の楽天相原和友投手(26)は、3年目の今季からサイドスローで勝負する。「生き抜く道を考えてサイドにしようと決めた。まずは左バッターに嫌がられる投手になりたい」と、チームに貴重な中継ぎ左腕の道に活路を求める。

 1年目の14年は17試合に登板したが、昨年は登板わずか2試合に終わった。もともと、多彩な変化球を操る技巧派。個性を磨いて1軍定着を狙うために、より打ちにくい変則フォームを求めた。「いかに打ちづらくするか。その点を追求して、1日1日を大切に過ごします」。明確な課題を胸に、明日2月1日から始まる沖縄・久米島の2軍キャンプへ旅立った。

 サイド変更後はシンカー習得に時間を費やした。持ち球のスライダー、カーブ、カットボールとは逆側の変化球に右打者攻略の期待をかける。「まだ微妙なコントロールがつかないので、完成度は5割くらいです。もっと完成度を上げて決め球にしたい」。昨季、楽天の中継ぎ左腕は金刃の19試合登板が最多。「左キラー」として台頭を狙う。