2016年プロ野球シーズンが3月25日に開幕します。今年はいったいどんな選手がブレークするのか? 日刊スポーツの担当記者が注目するイチ押し選手を投手編、打者編、外国人選手編とセ、パに分け6回紹介します。

 第2回はセ・リーグ投手編です。



ヤクルト 原樹理(22)

 怖いものなしのルーキーから目が離せない。武器は浮き上がるシュート。「打者の内角を攻めるのが持ち味」と右打者はシュート、左打者にはカットボールで懐をえぐる。オープン戦でも成績を残し、開幕ローテをつかみ取った。物おじしない強気な攻めは、新人王を狙えるだけのポテンシャルを秘める。【ヤクルト担当 栗田尚樹】

ヤクルト原樹
ヤクルト原樹

巨人 桜井俊貴(22)

 ドラフト1位右腕は高い総合力を示し、昨季チーム防御率でリーグNO・1の先発陣の開幕ローテに名を連ねそうだ。オープン戦の直球は140キロ前半と球速アップに余白を残す。それでも高いゲームメーク能力を見せた。「菅野さんという目標がある。絶対に追い抜いて巨人のエースになれるように」と大志を抱く。【巨人担当 広重竜太郎】

巨人桜井
巨人桜井

阪神 榎田大樹(29)

 先発もロングリリーフもできる万能左腕。昨季はプロ入り後最少の登板8試合にとどまったが、今季はここまで順調。金本監督もキャンプ最終日に「最後にグッと来た」と称賛。メッセンジャー、藤川、能見とともに投手のMVPとして名前を挙げた。ポジションはどこでもOK。10年のドラフト1位が虎のジョーカーとして開幕を迎える。【阪神担当 桝井聡】

阪神榎田
阪神榎田

広島 横山弘樹(24)

 ルーキーながら先発ローテ5番手を勝ち取った。評判にたがわぬ即戦力だ。最速150キロに迫る直球ももちろんだが、全方向への多彩な変化球が自慢だ。特にチェンジアップは球速、変化量も自在。オープン戦でもプロの打者を幻惑した。手先も器用で緒方監督も「実戦向きというところを見せてくれた」と高評価。メジャー移籍した前田の穴を埋める1人だ。【広島担当 池本泰尚】

広島横山
広島横山

中日 福谷浩司(25)

 チーム躍進のキーマンと見ている。昨年は岩瀬に代わる守護神として開幕を迎えながら、失敗続き。夏場以降は2軍に甘んじる失態を演じた。「野球が楽しくなかった」とまで言う苦境を乗り越えて、キャンプから剛腕復活の気配。気持ちも吹っ切れている。谷繁監督は抑えの候補1番手に挙げる。「セ・リーグ1番の速球」と評される右腕の本領をぜひファンにも見てもらいたい。【中日担当 柏原誠】

中日福谷
中日福谷

DeNA 今永昇太(22)

 ドラフト1位ルーキーへの期待値は大きい。球威ある直球を軸にスライダー、カーブ、チェンジアップを操る左腕。宜野湾キャンプ中の初実戦から結果を出し続け首脳陣からの評価も日に日に高まった。「僕には力がない。その気持ちを忘れてはいけない」と謙虚さを前面に出しつつも、マウンドで遠慮をするつもりはない。相手打者の内角へ投げきる度胸も魅力の1つだ。【DeNA担当 為田聡史】

DeNA今永
DeNA今永