巨人岡本和真内野手(20)が、2軍を21年ぶり8度目の日本一に導いた。1日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎でファーム日本選手権が行われ、巨人は6-2でソフトバンクを破った。4番に座った岡本は9回にバックスクリーンへ豪快な1発を放つなど、4打数2安打3打点の活躍を見せ、最優秀選手に選出された。

 岡本の一振りが、日本一を決定づけた。3点リードの9回1死。バリオスのフォークを軽々とバックスクリーンに運んだ。「あの感じを忘れていた。ファーム選手権で打てて良かったです」。5回に適時二塁打、7回には犠飛も放ち、2安打3打点の活躍で21年ぶりの優勝の原動力となった。

 2年目の今季は正三塁手を期待され1軍の春季キャンプに参加も、結果を出せず開幕前に2軍降格。5月に1軍に昇格したが3試合で1安打に終わった。「1軍で結果を出せなくて悔しかった。今やれることは全部やるという気持ちでやった」。ファウルが多いことを反省し、甘い球を「打ち損じをしない打撃」をテーマにした。テークバック時に左肩が内に入りすぎる悪癖を直し「練習から1球1球大事に」と取り組んだ。

 4番で使い続けた斎藤2軍監督も「打撃練習から打球が変わってきた」と成長を認める。7月のフレッシュ球宴でも最優秀選手賞を獲得し、2軍戦では96試合出場し18本塁打74打点で打点王に輝いた。「1軍に行っても対戦経験のない投手ばかり。そこで打てないと、この世界ではやっていけない」。活躍を伝え聞いた高橋監督はCSでの1軍昇格の可能性に「まだ聞いたばかりなので」と話すにとどめた。1軍定着が次なる戦いになる。【細江純平】