宮崎キャンプは2軍からのスタートとなったが、首脳陣からは即戦力として期待をかけられている。「投げる場所はどこでも構いません。任されたところで頑張りたい」と、起用法にはこだわらない構え。野球に専念するため、入寮日も愛用の電子ピアノは持ち込まなかった。「新潟明訓なので、殿馬ってよく言われます。白鳥の湖は弾けますよ。でも、今は何よりも野球ですから。2月1日に完璧な状態でいけるようにしっかり準備します」。静かな序奏から徐々にテンポを速め、開幕1軍という劇的なフィナーレへ。独自の旋律でアピールする。【松本岳志】

 ◆池田駿(いけだ・しゅん)1992年(平4)11月29日生まれ、新潟出身。新潟明訓-専大を経てヤマハからドラフト4位で巨人入り。昨年の社会人野球日本選手権では初優勝に貢献。大会MVPに輝いた。174センチ、71キロ。左投げ左打ち。血液型A。

 ◆ドカベン殿馬 水島新司作の漫画「ドカベン」に登場する明訓高校の二塁手。超一流のピアノ演奏の腕前を野球に生かした「リズム打法」が得意。代表的な秘打は、バレリーナのように回転して打つ「白鳥の湖」、バントの打球がファウルライン上で停止する「G線上のアリア」など。語尾につける「づら」が口癖。

 ◆バラード第1番 ショパンの代表作の1つ。4曲ある「バラード」の中で最も人気がある。低音が鳴り響く序奏で始まり、美しい旋律、強い音など起承転結のあるドラマチックな曲想が特徴。フィギュアスケートの羽生結弦選手が、14~15年シーズンのショートプログラムで使用した。