日本ハムが巨人の歴史的大型連敗を止めた。巨人1回戦(札幌ドーム)で接戦を落とし、今季3度目の6連敗を喫した。右太もも裏や腰に張りを抱える4割打者近藤を欠いた打線は、5安打で1得点のみ。栗山英樹監督(56)は「点を取れなかったということだけ」と、悔しさを押し殺した。

 好機で痛いミスが出た。一時同点にした直後の2回1死二、三塁。大野が放った中堅へ抜けそうなライナーは、二塁手のクルーズに横っ跳びで好捕された。三塁走者の大田は飛び出し、走塁死となった。打球が転がった時点でスタートを切る「ゴロゴー」の指示に、いいスタートを切ろうと気持ちが前がかりになっていた分、判断が鈍った。5回には大野もセーフティースクイズに失敗(結果は捕邪飛)するなど、流れは取り戻せなかった。

 思うように投打の歯車が、かみ合わない。この日も4割打者の近藤はスタメンから外れた。これで5試合連続。試合終了後に球場を後にした近藤は患部について「変わらずです」と、もどかしい心境を明かした。この5試合は3点を取るのが精いっぱい。この日は先発高梨が失点を2点に食い止めたが、1点では、どうしようもなかった。

 13連敗中だった巨人に16日ぶりの白星を献上し、チームは丸1週間白星がない。借金も「12」に膨れあがった。栗山監督は「しっかりやっていきます」と、この日も繰り返した。首位楽天も敗れたため、最短での自力優勝消滅は今日10日から明日11日へと1日延びたが、厳しい状況は変わらない。【木下大輔】