ソフトバンク川島が、3回に貴重な2号2ランをたたき込んだ。1点リードの3回、2死三塁から左腕ジョンソンの内角直球を強振。「ドンピシャじゃないと僕は入らないんでよかったです。いいところで追加点が取れてよかった」。最高のタイミングでとらえ、左翼席へ豪快にアーチをかけた。ヤクルト時代の09年には12本塁打をマークしたパンチ力は33歳になっても健在だ。

 続く6回の第3打席では「6番セカンド川崎」と間違って場内アナウンスされた。打席に入ろうとする川島の耳にもしっかり聞こえていた。「う、うそ。聞き間違いかと思った。1回打席外しました。おもしろかったですね」と試合後、笑ってその場面を振り返った。

 人気者の元メジャーリーガー川崎、左の巧打者明石と二塁のポジションを争う。開幕からレギュラー格だった本多が2軍にはじかれるほど厳しい中、川島は36試合で打率2割8厘と数字は残せていない。「結果が出ていないけれど打ててよかった」。左腕殺しの期待通りの活躍だった。「負け癖つくから勝たないと」と、首脳陣から重宝される右の内野手は、交流戦1位へ強い思いを口にした。【石橋隆雄】