打線では今季3度目のスタメンとなった福田が2安打2打点。高田は初スタメンで1安打1打点。4年ぶり4番に入った松田が2安打2打点。工藤監督は、控え選手でも調子や相手投手との相性に応じて積極的に先発で起用し、打順にも手を加える。今年を象徴する選手起用で頂上対決を制してみせた。

 チームはシーズン開幕前に中継ぎのスアレスが離脱。開幕直後には先発の和田、武田が故障に見舞われた。交流戦に入ると、千賀はローテを守れず、野手も内川、デスパイネの主軸2人が負傷し、4番は日替わりに。捕手高谷も負傷で欠いた。だが、先発ローテには25歳石川、21歳松本裕が名を連ね、交流戦でプロ初勝利。野手を見れば、甲斐が主戦捕手に成長し、上林も右翼で先発の座をつかんだ。出場機会をうかがってきた若手が一気に台頭し始め、工藤監督は「盆と正月が来た感じ」と喜ぶ。

 V奪回を目指すリーグ戦。故障者の復帰が続けば、さらに戦力が充実することになる。【福岡吉央】

 ▼ソフトバンクが勝ち、交流戦の勝率1位を決めた。12勝6敗で広島と並び、直接対決で勝ち越したため規定により1位となった。ソフトバンクの1位(14年までは優勝)は3年連続7度目。3年連続1位は05、06年のロッテ、08、09年のソフトバンクの2年連続を上回り史上初めて。

 ▼今季交流戦はパ・リーグが55勝51敗1分けとし、1試合を残して8年連続12度目の勝ち越しを決めた。