中日が少ない点差を守りきった。先発鈴木が7回途中1失点と踏ん張り、4番ゲレーロがチームの全得点をたたき出す活躍。両軍のベンチワークがぶつかり合った接戦を制した。

 執念の継投だった。無失点に抑えてきた鈴木は7回、二塁打と四球で1死一、二塁とされた。ここから中日ベンチが動きだす。打者高山に対して小川を投入した。サイド左腕はきっちり空振り三振に仕留めた。ワンポイントが成功すると、2番上本からは伊藤にスイッチ。だが伊藤は制球が定まらず2連続四球で押し出し。1点差とされた。

 なお続く2死満塁で森監督は又吉をマウンドに送った。サイド右腕は、福留を直球で押しまくって空振り三振。ガッツポーズで1点リードを守った。8回も続投したが2死二、三塁のピンチを招き、ここで岩瀬が5番手として登板。代打の代打、大和を見逃し三振に切ってとった。9回は田島が3人で抑えた。

 7回途中から5投手を送り出す継投で逃げ切った。25日の巨人戦(東京ドーム)は9回に田島が打たれて逃げ切りに失敗していた。意地でも逃げ切りたいベンチの思いがあった。友利投手コーチは「(6連戦初日の)火曜日だけど全部突っ込もうと思っていた」と明かした。

 森監督は「鈴木をあれ以上引っ張ると野手のリズムも悪くなる。結果的には勝ったけど、もし1つ間違っていればというところ。ベテランがその分、頑張ってくれた」。最後の大ピンチを断った岩瀬を頼もしそうに評した。【柏原誠】