4番筒香が“2発”の打ち上げ花火で、球宴を彩った。DeNA筒香嘉智外野手(25)が、「マイナビオールスター2017」で、4回の第2打席に同学年の西武菊池から、左翼越え本塁打を放った。試合前のホームランダービーでは、マシンも人も予測不能の「5階席弾」で度肝を抜く特大弾を披露。敢闘選手賞に選ばれた。球宴限定で復活した4番で、主砲らしく期待に応えた。

 オールスターアーチは、筒香がしのぎを削った好敵手からだった。第2打席、対するは菊池。初球、146キロの直球をフルスイングした。逆方向の左翼スタンドへの打球に「シーズン中、あっちの逆方向へまったく打てていなかったので。シーズン中にとっておきたかったんですけどね。(菊池は)高校の時から知っている選手。よかったです」。昨季から球宴3戦連発。同い年の菊池から打った。

 球宴のテンションに加え、菊池との対決で8年前のような緊張感が自然とあふれ出た。高校3年の09年5月に初対決。横浜高の4番が、花巻東のエースとのドラ1対決に、メジャー、国内球団スカウト約30人が集まった。しかし、筒香は試合3日前に39度4分の発熱。菊池と勝負するために点滴を打って強行出場で放った推定120メートル弾を思い出し「当時からすごいというイメージの投手」。高校時代から名勝負を繰り広げた2人が球宴を盛り上げた。