これで3戦連発と、後半戦も勢いは止まらない。今季21本目に「連続とかは気にしていないよ」と素っ気ないが、1点差に詰められた8回無死満塁からは右前に適時打を放つなど5打数3安打2打点の内容で、恐怖の2番打者として仕事をキッチリ果たした。梨田監督も「あの1発はすごく大きかった」と評価した。

 助っ人の活躍に刺激されたのか、選手会長も奮闘した。3点リードとなった8回1死満塁の好機で、銀次が左前に適時打をマークした。前夜は函館名物の横町で、塩ラーメンを食べた。「何か食べたくて。普通においしかった」。おかげで心身ともに状態は完璧だった。6回4安打1失点の先発辛島は、前夜に名物のイカに舌鼓を打った。チーム全体で函館を満喫しながら、後半戦初戦を見事に勝ちきった。

 今季2度目の5連勝で、貯金は今季最多の「27」にまで伸びた。日本一となった13年以来、4年ぶりとなる球団最多タイの数字だ。喜ばしい中、梨田監督は「勝つことに越したことはないけど、まだそういうことは。ギリギリでやっていますから」とあくまで平常心を強調した。この日から、7週連続で6連戦が待っている。「1日、1日をしっかり戦うだけ」と同監督。一戦必勝で、戦うだけだ。【栗田尚樹】