ソフトバンクがロッテに敗れ、連勝は5でストップした。後半戦、また「鷹の祭典」で初黒星。首位楽天が勝ちゲーム差は1・5に広がった。それでも、明日25日から敵地仙台での楽天と首位攻防3連戦へ向け、工藤監督は右膝に不安を抱える柳田を3打席で交代させ、サファテら救援陣をしっかり休ませた。首位取りへの準備にぬかりはない。

 2点を追う7回2死満塁。追い込まれていた川崎はロッテ益田のシンカーに懸命に出かかったバットを止めたが、ハーフスイングを取られ空振り三振に倒れた。この日がヤフオクドームでの今年最後の「鷹の祭典」。3万8585人超満員のスタンドからは悲鳴とため息がもれた。お得意様のロッテに敗れ、連勝は5で止まった。

 川崎は「やられました。いい球だった。(好機で)いつもやられているから。力が入るのはわかっているが、いかに練習通りにプレーするか」と、悔やんだ。今季得点圏では29打数2安打、打率0割6分9厘と苦しんでいる。この日は試合前練習でフリー打撃を回避するなど疲れもたまってきている。

 敗れはしたが、ただでは転ばない。右膝に不安がある柳田は、リードを許していたにもかかわらず「3打席限定」起用を貫き、7回の守りからベンチに下げた。工藤監督は「使いたいのはヤマヤマだけどそこは我慢しないと。また休むことになるのは避けたい」と、我慢の決断をした。

 前日までの5連勝の立役者でもある勝ちパターンの救援陣も休ませた。5連投のサファテ、4連投の森らはこの日は肩をつくることなく休養日に当てた。工藤監督は「負けることもある。リリーフ陣を休ませることもできた。楽天との3連戦をしっかり戦っていけるように。そこで(打線も)爆発してもらいましょう」と気持ちを切り替えた。

 後半戦2カードで5勝1敗。柳田、救援陣も最後は休ませた。東浜、バンデンハーク、石川の剛球トリオをそろえ、楽天との首位攻防3連戦へ挑む。【石橋隆雄】