阪神中谷将大外野手(24)が汚名返上の1発をぶちかました。1点リードの7回に代打で登場。貴重な追加点となる10号ソロを放ち、この回の猛攻も引き出した。前日22日は勝負どころで送りバントに失敗したが、引きずらずに結果を残した若虎を、金本監督もたたえた。
絶対に逃すまいと、食らいついた。中谷の出番は7回にやってきた。代打で登場。フルカウントからの7球目だった。内角低めに来た131キロのチェンジアップを、ガツンと引っ張った。左翼ポールに直撃する10号ソロ。先発メッセンジャーの力投に応えた強烈な1発に笑みがはじけた。
「ランディも頑張ってたので援護できてよかった」
プロ入り7年目で、初の2桁本塁打。豪快にアーチを量産する秘訣(ひけつ)は、どんな練習も無駄にしない精神にある。
背中にバットが当たるほど振り上げるスタイルは、雨天時にメディシンボールの放り投げで調整する。両手で腰のあたりに持ったボールを、打席でスイングするように高く放り投げる。相手役を務める伊藤敦規トレーニングコーチが言う。「昨年ぐらいから始めたね。『お願いします』って、毎回頼んでくる。(雨の日の)ルーティンみたいにやってるよ」。バットの軌道を意識してフォローを大きくすることを心掛けている。6日のDeNA戦(横浜)では推定145メートルの場外弾も披露。グラウンドが使えず、環境が限られても、考え出した練習法の成果が出てきた。
前日22日は6回の好機で送りバントを命じられたが、失敗した。勝敗を分ける場面だっただけに、悔しさが残った。「自分のせいで負けた。結果で取り返すしかない。今日は取り返せたと思う」。金本監督も「昨日の借りを返した。落ち込んだままではなく、前向きな気持ち、挽回する気持ちがあって、実際に挽回できたから。それは大事にしてほしい」と評価した。
試合前には打撃投手に変化球を交えてもらって、バント練習。プロに入って、1つも犠打の記録はないが「長打も小技も、全部求められると思うので」と失敗を繰り返さないよう取り組んだ。自ら課題を解決しようとする24歳の成長が、虎を押し上げていく。【真柴健】
▼中谷がプロ初の2桁本塁打。阪神の打者が7月までに10本塁打は、ゴメスが16年5月15日DeNA戦で放って以来。日本人なら福留が15年6月27日DeNA戦で到達して以来。日本人右打者に限ると、新井貴が13年7月9日中日戦、新井良が同年7月24日ヤクルト戦でそれぞれ到達して以来。また、チーム生え抜き右打者のシーズン10号一番乗りは、06年浜中以来11年ぶり。



