パ・リーグ首位を走る楽天に暗雲が垂れこめた。27日の試合前、左肩後方を痛めたクローザー松井裕樹投手(21)の出場登録抹消が発表された。さらにソフトバンク戦6回の守備中に今江年晶内野手(33)が走者と交錯して負傷交代。左前腕部の骨折と診断され、両選手とも長期離脱を余儀なくされた。球宴後、けが人続出のチームは1-5で敗れ、連勝が4で止まった。

 負の連鎖が止まらない。晴天に恵まれた楽天の試合前練習。Koboパーク宮城のグラウンドに、松井裕の姿はなかった。梨田監督は「裏で調整してるよ。前半戦で無理をしたとこもあるんでね」とけむに巻いたが、プレーボール1時間前、守護神は出場登録を抹消された。

 この日、仙台市内の病院で「左大円筋付着部炎、部分損傷」と診断された。競技復帰まで4週間はかかる見込み。前夜も、3点リードのセーブ機会で登板したのは福山だった。リーグ2位の29セーブを挙げ、防御率0・20と開幕からチームを支えてきた左腕の離脱は優勝戦線において大きすぎる痛手。しかもダメージはこれで終わらなかった。