若手の姿が心に火を付けた。中日との3連戦でチームは31得点。3試合で9打点と大暴れのバレンティンは「みんなが打ち出したし、それに乗せられている」。この日も4回は若手の2番山崎、8番奥村が粘り、出塁。「ケガで戦力を欠くが、若い選手が埋めてくれている。何とか塁に出ようとするから、何とかかえそうと。一生懸命が伝わる」とバットを握る手に力が入る。

 ファンの声援も後押しになる。借金25で最下位に沈むが、この日も2万9206人が来場。満員大入りで球場は緑色一色に染まった。「モチベーションになる。来てくれたお客さんが求めるゲームをしないといけない」と気合が入る。杉村チーフ打撃コーチも「見事集中力がすごい。WBCみたい」とオランダ代表で打率6割を超え、WBC4強に導いた頃の姿に戻ってきたと目を細めた。

 真中監督は「若い子も必死にプレーしてるのに、のる形。みんなも影響を与えられている」と若手の頑張りと主砲のプライドが好循環していると評価。バレンティンは「また明日ね」と今日28日からの広島戦での大暴れを誓った。3試合連続2桁安打と大爆発し始めた燕打線。セ・リーグに嵐を呼ぶ。【島根純】