勝てば優勝へのマジックが点灯する試合。気負いはなかったが、2回に歯車が狂った。1死から宮崎に左中間を破られる二塁打を打たれると、ばたついた。嶺井の打球を三塁安部が失策。梶谷を歩かせて満塁とすると、1死から倉本に中前適時打を浴びた。さらに桑原に満塁本塁打を被弾。あっという間の5失点で逆転を許した。

 3回にはクリーンアップを3者凡退に抑えて持ち直すかと思われたが、4回にも打たれた。4安打を集中され、3失点。直球を狙い打たれた。甘くなれば打たれる1軍の世界。常時130キロ台中盤の直球では、アバウトな制球では簡単に打ち返される。責任を果たすことは出来ず、前日延長12回を戦った中継ぎ陣を頼らざるを得なくなった。

 今後は2軍で再調整し、1軍の機会をうかがうことになる。エースのジョンソンの離脱、中村祐の不振などで目の前に転がってきたチャンスだったが、プロ2年目の左腕には厳しい現実が待っていた。緒方監督は「いいところもあったし、失策で踏ん張れなかった。経験として、また下で頑張ってもらおう。結果を出せばまだチャンスはあるからね」と優しいまなざしを向けた。経験を糧に出来るか。長い野球人生は、始まったばかりだ。【池本泰尚】