技術的にも飛躍した。平均球速が増した春は速球の制球に苦しんだ。辻本勇樹捕手(3年=北海)と一緒に、内角ストライクに10球連続で投げ込む練習を繰り返して制球を磨いた。自在に内角攻めを要求できるようになった辻本は「三振ばっかりで楽しかった」と好リードを振り返った。森本吉謙監督(42)も「1球1球のレベルは高い。意図した通りに投げられるかが課題でしたが、ストレートでも変化球でもストライクが取れるようになったので相手打線は的が絞りにくいでしょう」と頬を緩めた。

 「上で勝負したいので(大学生に)合わせるのではなく、社会人を抑えられるピッチングをしたい。もっと思い描く満足できるピッチングがしたい」。馬力アップした馬場の進化は止まらない。【佐々木雄高】

 ◆馬場皐輔(ばば・こうすけ)1995年(平7)5月18日、宮城県塩釜市生まれ。塩釜三小3年からリトルリーグ塩釜ドラゴンズで野球を始める。塩釜三中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では2年秋から背番号10でベンチ入り。同秋の県、東北大会に続き、明治神宮大会でも優勝し、翌春のセンバツ8強。春夏連続出場になった3年夏の甲子園は3回戦進出。仙台大では1年春の東北大2回戦に先発し、リーグデビューを白星で飾る。リーグ通算11勝5敗。右投げ右打ち。家族は両親と妹2人。180センチ、90キロ。血液型O。