仙台大の最速155キロ右腕馬場皐輔(4年=仙台育英)がプロ6球団のスカウトたちの前で、より進化した投球スタイルを披露した。自慢の速球に縦横2種のスライダーとスプリットを交え、3者連続2度を含む自己最多の計17奪三振。2-0の3安打完封で東北大に連勝し、勝ち点ゲットに貢献した。

 2点リードの9回、それまで力をセーブしていた馬場がトップギアに切り替え、1番から始まる相手打線を切り捨てた。3回に続く3者連続の三振締め。最後は145キロの速球で空振りを奪い、無四球でリーグ通算11勝目を挙げた。馬場は「ストレートが抜けたり浮いたりして逆球もあったので50点。投手陣がテーマにしている無四球が一番の収穫」と自己評価は厳しい。

 2者連続三振でスタートした初回に、この日最速の150キロをマーク。3回のリーグ通算150奪三振を達成した後も勢いは止まらず、2回を除く毎回奪三振でこれまでの自己記録を5個上回った。さらにプロ6球団のスカウトの前で、今春からモデルチェンジしたニュースタイルを披露。「もう1つ上のレベルの投手になりたい」と初回からとばして体力が消耗する春までの投球を反省。「欲を出さないようにペース配分した」と自らの精神もコントロールする術も身につけた。元ロッテの坪井俊樹コーチから「どの球も一級品だからベースの上で勝負しろ」と助言され、ストライク先行のスタイルも貫いた。