日本ハムの「おにぎり君」こと横尾俊建(としたけ)内野手(24)が、得意のおにぎりポーズは封印したまま試合を決めた。

 レアードの適時打で同点とした直後の8回1死一、三塁。西武シュリッターから右翼へ決勝犠飛を打ち上げた。「序盤の守備で(先発の)有原さんに迷惑をかけていたので、何とか取り返そうと強い気持ちで打席に入りました」。

 序盤の守備とは3回1死での二塁守備。西武金子侑が放った二ゴロをさばいたが、余裕を持ちすぎた一塁への送球が俊足の金子侑の全力疾走に及ばず、内野安打に。このプレーをきっかけに、有原は先制点を失っていた。この日最後の打席で、大きな借りを返した。

 前夜は3度の満塁機で凡退するなど、日本記録タイ1試合19残塁に大きく寄与してしまった。「先日はチャンスで打てなかったですけど、今日の最後の打席は本当に強い気持ちで打席に入れました」。屈辱をバネに、一夜明けて逆転勝利のヒーローとなった。