日本ハム玉井が、来季の先発ローテ争いへ、幸先のいいスタートを切った。今季24試合の登板はすべて中継ぎだったが、秋季教育リーグ・フェニックスリーグ初登板となったこの日の韓国ハンファ戦(生目の杜第2)は、先発で6回を1失点に抑えた。「しっかりと(先発が)できるぞというところを見せておけば、幅が広がる。チャンスがあれば(先発として)やってみたいと思います」。視察に訪れた栗山監督にもアピールしてみせた。

 重点的に取り組んでいるのがチェンジアップ。シーズン中はあまり使わなかった球種だが「空振りを取れるボールがあれば、ウイニングショットになる」と、握り方を模索しながら取り組んでいる。この日も6回に2死一、二塁のピンチを背負ったが、相手の5番打者を空振り三振に仕留めて切り抜けた。

 指揮官も「よかったね。玉井らしさが出ていた」と目を細めた。5位に終わった今季は、10勝13敗と苦しんだ有原を筆頭に、先発ローテ投手の低迷が目立った。投手陣を立て直すうえで、玉井の見せるパフォーマンスは明るい材料になる。【本間翼】