崖っぷちの状況からつかんだ日本シリーズ初勝利に、DeNAラミレス監督が満面の笑みを浮かべた。お立ち台に上がると「ビューティフルゲーム。本当に信じられないくらいのサポート。19年待ち望んだ日本シリーズの勝利」と、ファンと喜びを分かち合った。

 前日まで3試合14打席無安打だった1番桑原の打順を変更せずに起用した。桑原が2安打で期待に応えると、5番宮崎は5回に先制ソロ。12安打6得点と不調だった打線がつながった。

 試合前、指揮官は一塁側のベンチにいつものように腰を下ろし、語り出した。

 「監督として一番したくないのは後悔。自信がないまま決断すると後悔する。だから僕は決断に対し絶対的な自信を持ってやる」

 第3戦は1回に2度の盗塁死を喫するなど作戦面も裏目に出たが、この日は投打がかみ合い快勝。「今日は絶対に負けられない試合。ベストだと思う選手を使った。負けた時に後悔しないように」。信じて起用し続けた選手たちと、残り3勝を取りにいく。

 ▼DeNAが第4戦でシリーズ初勝利。3連敗後に初勝利を挙げたケースは96年巨人以来、11度目。過去10度のうち逆転優勝は58年西鉄、86年西武、89年巨人の3チームだけだが、この3チームの初勝利はDeNAと同じく本拠地で挙げたもの。3連敗後に本拠地で白星を記録したケースは58年西鉄、70年ロッテ、86年西武、89年巨人と過去4チームあり、70年ロッテを除いた3チームが3連敗→4連勝で日本一になっている。