阪神からドラフト3位指名を受けた立大・熊谷敬宥(たかひろ)内野手(21)が、母校の大先輩である長嶋茂雄氏(81)との対面を夢見て、1軍定着を誓った。2日、埼玉・新座市内の同大学寮で指名あいさつを受け「まずはスタメン出られるレベルになるまで練習して、先輩の前で活躍を見せられたら。はやくそういう舞台に立てるように頑張りたい」と意気込んだ。まだ会ったことのない、雲の上の存在だが、ミスターが観戦に訪れた際には自慢の守備をアピールして認めてもらうつもりだ。

 阪神スカウトからも「守備を評価してもらった。自信のあったところを評価していただいてうれしかった」と満面の笑みをみせた。これから本拠地となる甲子園については「やりやすいイメージがある。(整備されていて)人工芝のような感じ」。仙台育英時代の13年春夏にプレーして以来の聖地を心待ちにした。

 守備では常に「1歩目が大事」と意識してきた。プロでも1歩目の速さを武器に先輩から技術を吸収していく。「自分から聞きにいくことに意味がある。積極的に技術力アップのために聞いて、自分のモノになれば」。助言を受けて自らを高め、1軍で名を上げる-。それこそがミスターに出会う近道だ。【真柴健】

 ◆熊谷敬宥(くまがい・たかひろ)1995年(平7)11月10日生まれ。宮城県生まれ。仙台育英では、阪神ドラフト1位の馬場皐輔投手(仙台大)と同期。立大に進み今春には主将を務め、59年ぶりの大学日本一に導いた。50メートル5秒8の脚力を生かしたベースランニング技術に加え、堅実な守備にも定評がある。175センチ、72キロ。右投げ右打ち。